【悲報】新人会計士ワイ、債権確認状の差異調整で無事沼にハマる

監査手続

新人会計士ワイ、12月決算金商法クライアントの監査で、マネジャーの気まぐれ(たぶん)で確認状の差異調整を任されるというイベント発生。

なお、勝手がわからず無事沼。
最近ワイ沼にハマりすぎやろ…人生RTA失敗か?

というわけで今回は
「確認状って何やねん」
「差異調整って何で必要なんや」
「サンプル抽出と差異出たときどうするんや」

このへんをまとめるで。

そもそも確認状って何ンゴ?

会計監査では、売掛金とか買掛金とか、債権債務の残高が本当に合ってるかを確かめなあかん。

請求書見たり、契約書見たり、担当者に質問したりもするけど、
一番強い方法が相手先に直接「この残高合ってますか?」って聞くことや。

そして、これに使うのが確認状や。

たとえば
A社「B社に対する売掛金1億あります」

B社に確認状送付
「A社の売掛金1億って認識で合ってますか?」
というかんじやな。

第三者(先方)からの回答やから、監査証拠としてクッソ強い
ちなみに売掛金だけじゃなく銀行・証券会社・弁護士にも送るで~。

新人が任されがちな確認状業務www

新人が最初に放り投げられがちな業務といえば、確認状やなwww

内容としては、基本は回収管理とリファレンス振り。
特にリファレンス振りは地味やけど、ここミスるとレビューで普通に刺されるから要注意やで。

リファレンス振りってのは、
科目調書と確認状の回答金額をちゃんと行ったり来たりできるように番号振る作業のことや。
やっとることは単純やけど、「飛ばし忘れ」「違う金額に振ってる」とかあるとアウトや。

銀行預金とか証券会社の確認状はな、基本的に差異なんか出えへん。
せやから、回収できたらそのまま科目調書にリファ振って終わり、でだいたい問題ない。

一方で売掛金は別世界や。
これはもう、ほぼ100%差異が出ると思っといたほうがええ。
入金タイミングのズレやら、相手先の処理の問題やらで金額合わんのが当たり前やから、
科目調書にリファレンス振る前に、
「なんでズレてるんか」をちゃんと検証せなあかんっちゅう話やな。

あと、監査チームによってはもっとハードなパターンもあるで。
発送先の選定、つまりサンプリングから始まって、
確認状の準備して、実際に発送まで全部新人にやらせるケースも普通にある。
このへんはチームカラー出るところやな。
サンプリングについては後ろでちゃんと解説してるから、そこ見てくれたらええ。

最近はBGで発送すること多いけど、
紙面発送とかWeb確認とか混在していてめんどくさいンゴねえ。

やきう民
やきう民

そういえば、債権確認状をポストに入れるときは、
クライアントの職場から遠いポスト使うんやで。

原住民
原住民

どうしてクライアントの職場が近いポストはだめなの?

やきう民
やきう民

昔な、クライアントがポストに張り込んでな、
郵便局員が回収するときに
「これ、間違って投函してしまいました」
みたいに話して確認状をこっそり回収して中身を改ざんするとかいう闇ムーブした事件があるんや。

差異調整が大切な理由

差異調整は「差異が出た=即アウト」ではないで。

確認状で金額ズレとったからって、
それだけで「はい不正です」にはならんのが監査のややこしいところやな。
原因をちゃんと掘っていくと、実は問題なしってケースも普通にある。

たとえば、相手先の処理ミスやったり、
両社で計上タイミングがズレとるだけ、みたいな話やな。
こういうのは差異の理由が合理的に説明できればセーフや。

ただし、全部が全部許されるわけやない。
会社側の計上漏れが原因やったり、
そもそも取引自体が存在しない架空取引やったりしたら、
それは普通にアウトやで。

せやから、差異が出たら
「まあこんなもんやろ」で流すんやなくて、
一件一件ちゃんと原因を詰める必要があるんや。
ここサボると、後で主査やマネージャーからガッツリ突っ込まれるで。

なお、差異調整を丁寧にやっとると、
ごく稀にやけど不正の匂いが出てくることもある模様。
確認状業務、地味やけど実は一番怖いところかもしれんやな。

で、差異調整って何するん?

結論から言うと ズレた理由をハッキリさせる作業、これに尽きるんや。

まず大前提としてな、確認状の金額って
「基本ズレるもん」やと思っといた方が精神衛生上ええ。
特に債権債務はズレるのがデフォや。
逆に銀行とか証券会社みたいな金融機関は、ほぼズレん。
ズレるのはだいたい売掛金・買掛金あたりやな。

差異の理由として多いのは、
相手先では別の勘定科目で処理されとったり、
先方の検収が終わってなくて仕入債務がまだ計上されとらんとか、
消費税の端数処理の違い、あとは計上タイミングのズレ。
このへんはもう監査あるあるや。

具体的な作業手順

実際の作業の流れも決まっとる。
差異が出たら、まず先方に「なんでズレてるか調べてください」って依頼する。
で、先方の言い分だけ聞いて終わりやなくて、
その主張を裏付ける証憑をちゃんと出してもらうんや。
請求書とか納品書とか、そういうやつな。

それを監査人が見て、
「うん、これは妥当やな」って判断できたら、その差異はクリア。
問題はそこからや。
会社側の誤りが原因のもの、理由がよく分からんもの、
まだ検証しきれてないもの、
そういう“残った差異”を整理する必要がある。

ほんで、この残った差異を
サンプルの種類ごとに集計していくんや。
主要項目で選んだサンプルの差異は、そのまま金額を使う。
代表サンプルの差異は合計して、母集団全体に引き伸ばして
「これくらいズレてそうやな」って推定する。

最終的には、
主要項目の差異額と代表サンプルから推定した虚偽表示額を足し上げて、
それがSAD(監査差異要約表の記載基準額)以下かどうかを見るんや。

(主要項目の差異+代表サンプルの推定虚偽表示額)≦ SAD(監査差異要約表記載基準額)

これ満たせば、基本OKや。問題なし。

もしこれがSAD超えてきたら、
「もう少し差異詰めようか」って話になる。
追加で証憑取ったり、別のサンプル見たりして、
なんとかSAD以下に落とし込めるかを粘るわけやな。

地味でめんどくさい作業やけど、
ここ適当にやると後で一番痛い目見るから、
新人ほどちゃんと理解しといた方がええで。

(番外編)サンプルってなんや?

ここからは番外編や。
債権確認状のサンプルには2種類あるんやで。

① 主要項目

これは特定の意図を持って選定したサンプルのことや
大抵は残高が大きい主要取引先とかを選出したりするンゴ。

特定項目のサンプルはな、
不明差異・未検差異があっても母集団全体の推定はしないんやで、
なぜなら
特定項目は母集団を代表してないからや

だから、差異があったら
その項目自体をどう処理するかが全てや。

② 代表サンプル

こいつ「代表」と付いてるやろ
このサンプルは母集団を代表してるということや

だからな、
不明差異・未検差異があれば
その金額を集計して母集団全体の虚偽表示金額を推定する必要があるんや。

なお、ワイの周りでは
あまりに少額な差異は深追いせず、推定にぶち込んで終了してることが多いンゴ。
効率重視やな(監査あるある)。


サンプリング方法についても教えたる

上で説明した①の「代表サンプルを選ぶ」って作業、
これを専門用語で
サンプリングって言うんやけど、実はやり方が何個かあるんや。

実務でよく使われる代表例はこの3つやな
・無作為抽出法
・金額単位抽出法
・ハップ・ハザード

無作為抽出法(王道)

名前の通り、完全ランダムで選ぶ方法や。
乱数表とかExcelのRAND関数使って、機械的にサンプルを抜く。

「誰の意思も入ってませんよ〜」って説明できるから、
監査的にはかなり優等生
後ろめたさゼロや。

金額単位抽出法

これもたまに使われるで。

サンプルを金額順に縦にバーッと並べて、
上から合計していって、

「合計が○円超えた! → その時点の項目を抽出」
これを繰り返すやり方や。

金額デカい項目ほど選ばれやすいから、
リスク高いところを自然に拾えるのが強みやな。

サンプル数も無作為抽出法より少なくできる優れモノや。

ハップ・ハザード(おすすめしない)

これは一言で言うと
監査人の勘と経験で適当に選ぶ方法や。

「なんとなく怪しいな」
「このへん見とくか」
みたいなノリ。

一応手法としては存在するけど、
これは非統計的サンプリングやから信頼性が弱い。

特に
債権確認状の発送先選定で使うのはNG
レビューで即ツッコまれるやつやな。

やきう民
やきう民

海外だとハップ・ハザードも結構使われているらしいんやけどな。
日本だとあまりいい顔をされない印象があるンゴ。

まとめ

最後に今回のまとめやで。
・債権確認状はズレる前提で考えろ
・差異はSAD未満になるまで詰めるべし
・サンプルは主要項目、代表サンプルがある
・代表サンプルで生じた差異は母集団全体の推計が必要
・サンプリングは無作為抽出法、金額単位抽出法を使うべし
こんなところやな

債権確認状の差異調整、
地味・面倒・神経使うの三重苦やけど、
監査の核心部分でもあるから避けて通れんで。

以上、
沼にハマった新人会計士ワイからの報告や。

ほなまた

コメント